空き家活用による市街地活性化を学ぶ

私が所属する県議会の「公社事業対策特別委員会」で先日、山形県や山形市が取り組んでいる、空き家対策と中心市街地活性化を連動させたユニークな取り組みを視察してきました。

山形県住宅供給公社は、山形市内に所在する空きテナントや空き住宅を活用して、学生向けの住宅(準学生寮)を確保し、街中(まちなか)に居住する学生数を増やすとともに、中心市街地の活性化を図る取り組み(通称・山形クラス)を進めています。

こうした取り組みの背景には、中心市街地の空き家・空きテナントの増加に加え、隣県から通学する学生の増加で、卒業後の県内定着に至らないといった深刻な問題があったそうです。

主に山形大学、東北芸術工科大学の学生が入居しており、家賃は3万円前後。家庭の所得に応じて、補助制度もあります。空き家・空きテナントを提供するオーナーには、改修費に関して、山形県や山形市からの補助もあります。それぞれの物件の管理・運営は公社が行っています。現在、このスキームで、山形市内に5物件58戸が整備されているそうです。

人口減少や高齢化の進展に伴って、空き家・空きテナント対策や中心市街地活性化は、どの地域でも喫緊の課題となっており、その解決に向けた取り組みとして、大変参考になる視察でした。