一般質問で県の姿勢を質す。

 開会中の9月定例会で、10月6日、一般質問に立ち、諸課題に対する県の姿勢を、大野知事ら執行部に質しました。コロナ禍で本県が直面する課題の克服に向けては引き続き、皆様のご意見に耳を傾け、その生の声を踏まえた提案・提言を行っていきます。 なお、一般質問での執行部とのやり取りは次の通りです。        

全庁で「孤独・孤立」対策を  

質問 新型コロナウイルス感染症の流行で、「孤独・孤立」の問題が深刻化しています。この問題に取り組むためには知事直轄の組織を立ち上げ、本腰を入れる必要があるのではないでしょうか?  

知事 「孤独・孤立」の深刻さに鑑み、全庁で取り組むことが適切と考えており、横断的な会議を設置するなど、それぞれの部局の知恵を出し合い、全庁一丸で取り組んでいきます。NPOなど民間団体や市町村との連携も必要であり、その基盤となるプラットフォームづくりが重要と考えています。          

「危機」への備えを  

質問 豚熱や台風19号、新型コロナウイルス感染症など、危機事案が続いていますが、現時点において想定している危機事案をもって、全ての危機事案を網羅し、対応策も十分に練られていると言えるのでしょうか?  

危機管理防災部長 いつ、どこで、どのような危機事案が起こるか分からず、今後とも、危機管理防災部が中心となって、各部局とも連携を密にして、過去の危機事案や訓練の検証を行い、関係機関とも緊密に連携を図っていけるよう、取り組みを進めます。      

パラスポーツを本県のレガシーに  

質問 本県でのパラリンピック開催を契機に、パラスポーツの振興を図るべきです。上尾市に設置予定のスポーツ科学拠点の一機能として、パラスポーツの選手育成を加えてみてはいかがでしょうか?  

県民生活部長 パラスポーツの競技力向上は重要なものと認識しています。県としては、上尾市にスポーツ科学拠点施設の開設を考えていますが、多様なスポーツの競技力向上と県民の健康づくりを担う施設を目指しており、障害のある方も選手育成の対象にしたいと考えています。   

全成長のカギを握る「リスキリング」の取組を

質問 コロナ禍の収束後、本格的な経済活動の再開に期待が集まりますが、世界では今、デジタル分野など成長が見込める分野への人材投入が盛んです。そのためには、働き手の「リスキリング」(学び直し)が不可欠ですが、県として、今後の取組をどのように進めるお考えでしょうか?  

産業労働部長 ポストコロナにおいて、生産性を向上させ、新たな価値を創造していくため、県内中小企業のデジタルトランスフォーメーションを推進していく必要があります。県の高等技術専門校で、さまざまなレベルに応じたデジタル人材の育成メニューを設定するなど、工夫をします。       

県立の中高一貫校の開設を  

質問 貴重な人材を県外に流出させず、地域を支え、地域貢献をする人材を育成するため、現在は1校しかない県立の中高一貫校の開設を急ぐべきと考えますが、お考えはいかがでしょうか?  

教育長 全国で公立の中高一貫校が増加しており、高い人気を得ています。本県では、平成15年に県立伊奈学園中学校を開設しています。本年度、本県では「中高一貫教育検証会議」を立ち上げ、学識経験者や学校関係者、保護者などからのご意見をいただきながら、検証会議を進めておりますが、県議会でのご意見も踏まえ、検討していきます。